月の色は刃の色。
降りそそぐ痛みは、やがて僕を殺すだろう。
太陽の光から逃れて隠れ潜む僕を、嘲笑い、追い詰める。
それは体を侵食し、こころを腐敗させながら、絶望へと追いやるための使者。
僕は、いつか見つけ出されるのをただ待つだけの、宣告を待つ待つだけの、罪人。
それに値するものを、僕は誰よりも身のうちに知っている。
月の色は、赦しの色だと、あなたが言った。
闇を恐れるヒトのために、与えられた道しるべだとあなたが言った。
安らぎのための夜の藍を、沈黙の闇に閉ざしてしまわないための、優しい金の光だと。
おびえることも忘れ、あきらめ、許しを与えられることなど知らない僕に、その手を差し伸べて、そっと抱きしめて、あなたは微笑みとともに言った。
誰もあなたの中に懺悔のための罪など見つけないからと。
誰が見つけてもわたしだけは見つけることなどできないと、風のようなささやきを落とした。
いつかその光で 最奥に沈む闇を消して
いつかその手で、穢れをはらって
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